明知鉄道のきのこ列車 を楽しんだあとは、あらかじめ車をとめておいた明智から岩村へ向かいます。
岩村は、800年以上の歴史がある岩村城のもとで発展した城下町です。
今回は、その拠点ともなった、岩村城跡を訪れました。
岩村城跡の歴史は古く、1185年に源頼朝の重臣・加藤景廉の長男である遠山景朝によって築城されたと言われています。
標高717mもの高さにある山城で、奈良・高取山城、岡山・備中松山城とともに、日本三大山城にも数えられているのだそうです。
これが岩村城跡の全景です。山肌に曲輪を配した、立派な山城です。
入口の資料館から本丸までは徒歩30分程度かかるらしいのですが、ナビを頼りに来たら、本丸まで車で来てしまいました・・・。
今回は、本丸からちょっと下ってメイン入口の一の門あたりまで散策してみようと思います。
かつての出丸の場所が、駐車場とトイレになっています。
ここに車をとめれば、本丸まではすぐ。
一応15台程度とめられるスペースはありますが、線引きがされていないので、停め方によっては、もっと少なくなってしまう印象です。
岩村城で目をひくのが、幾重にも重なる見事な石垣。
山城ならではの高さもあり、この場所だけでも軽く10m程度はありそうです。
迫力もある一方、なめらかな曲線も感じられ、優美さもある石垣ですね。
この石垣の脇の散策路を歩いて本丸へ。
屈曲した埋門跡。
こちらが本丸です。
岩村城は戦国時代、織田信長と武田信玄の領地の境にあったことから、争奪戦のおこなわれた地でもあります。かつて、織田信長の叔母の「おつや」が女城主をつとめ、善政をおこない、領民をまもっていましたが、時代に翻弄された悲しいエピソードも残ります。
本丸からは、恵那山をはじめとした山なみ、城下の町をのぞむこともできます。
ところどころ、大木が邪魔しているところもありますが、当時はさぞ見晴らしがよかったのであろうと察することができます。
岩村城は、山城でありながら井戸が豊かで、なんと17か所も点在していたのだとか。
本丸の一角には、昇竜の井戸という井戸も残っていました。
山上にありながら、枯れることは一度もなかったのだそうです。
本丸をおりて、城内を散策してみようと思います。
くだってみると現れるのが、岩村城で有名な六段壁です。
江戸時代後期に元々あった石垣を補強する形でつくられたのだそうで、崩落を防ぐために各段に犬走りがもうけられているのが特徴です。
隙間なく石が積み上げられていて、当時の土木技術のレベルの高さをうかがうことができます。
六段壁をおりてくだっていくと、右手にひっそりと石段がありました。
八幡曲輪です。
のぼってみると、あったのが八幡神社です。
岩村城創築の祖である、加藤景廉公を祀っており、歴代の城主が崇敬したのだそうです。
戻って道をくだると、「霧の井」という井戸があります。
敵が攻めてきた時、城内秘蔵の蛇骨を投げ込むと、たちまち霧が立ち込めてお城を守ったという、霊験ある井戸です。
山中に現れたのは、かつて三重櫓や追手門のあった場所。
岩村城のメインゲートとも言える場所で、敵が攻めてきた際、いつでも取り外せる畳橋がかけられていたのでそうです。
散策路は、空堀の場所にもうけられています。
まだ先があるのですが、このあたりで引き返して、本丸の駐車場まで戻るとします。
岩村城下町とあわせての散策を考えるのであれば、たっぷり3時間は欲しい。
明知鉄道で岩村駅からの散策を検討されている場合、徒歩で登城口まで30分。本丸までは約1時間かかります。ただ途中、岩村城下町も楽しめ(こちらも見ごたえあり)、とても充実した散策ルートになると思います。
健脚な方であれば、岩村城下町+岩村城跡の散策でたっぷり3時間とっておくと良いかと思います。それだけのボリュームがあります!
次回は、岩村城下町から散策しながら登って来たいと思いました!
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- 散策時間: 約40分
- 入園料: 無料
岩村城、石垣がとても美しく迫力のある城跡でした。オススメです!
遺構もきれいに残っていて見ごたえもある上、数々の有名な武将がこの道を通ったのかも知れないと思うと、感慨深いものがあります。
QRコードの案内板があり、かざして石垣にカメラを向けると、往時のお城の風景が楽しめるのもいいです。
今回、車でいきなり本丸にアクセスしてしまったので、本丸~追手門のエリアしか散策しませんでした。
城内の隅々までしっかりと散策するなら、岩村歴史資料館で予習してから、登城口から本丸を往復するのがセオリーかと思います。ただ、登城口から本丸まで片道30分かかるらしいので、城内をゆっくり散策するだけでも1時間程度みた方が良いかも。
車の場合、本丸まで行くことができ、駐車場は15台程度のスペースがあります。
ただ、本丸駐車場までの道は、車1台幅ギリギリの細道の上、急坂です。途中に気持ち程度の待避スペースは一応ありますが、運悪く出会ってしまったら、バックする必要があるので、運転が苦手な人はやめた方がいいかも知れません。
次回訪れる際は、岩村歴史資料館のある登城口の駐車場に車をとめて、ゆっくり散策したいと思います。
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岩村城跡
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