午後は、高山を散策しています。
高山と言えば、豪華絢爛な屋台を街中で曳きまわす高山祭が有名です。
高山祭は、春4月(山王祭)と秋10月(八幡祭)の年二回あって、曳きまわす屋台も春と秋で違うのだそうです。
高山の街を歩いていると、こんな感じで、背の高い大きな「屋台蔵」に出会えます。
屋台は、普段はこのような場所で保管されていてお目にかかることができないのですが、通年で見ることができる場所があるんです!
通年を通じて豪華絢爛な高山祭屋台を見学できる「高山祭屋台会館」
それが、この高山屋台会館です。
秋の高山祭の舞台となる、桜山八幡宮の境内 にあり、登場する12台を年3回入れ替え、通年で展示しています。
こんな感じで、中は屋台保管場所を兼ねた、ガラス張りの大きな展示室になっており、まるで高山祭の会場のような雰囲気です!
こちらは大神輿。
八角形で荘厳な装飾が施されていて、重さはなんと2トン半。
日本一の大きさとのことで、80人もの担ぎ手が必要なのだそうです。
神楽台。
飛騨国主・金森重頼の弟、重勝より寄進された大太鼓を欄干付の車にのせたことが起源で、お祭りでも屋台行列の先頭に立つ車だそうです。
こちらは神馬台。
創建年代は享保3年(1718年)以前のものだそうで、神馬と白丁浸りの飾り人形を前に据えています。おどろおどろしい般若のお面の刺繍がなんとも印象的です。
行神台。
この屋台街一帯にまだ人が住んでいなかったころ、一人の行者が住み着き、次々人家が立ち並ぶようになったというエピソードにちなんだ屋台。
これも享保3年(1718年)以前の創建ですが、明治期に一部焼失し、再興され今日まで受け継がれています。
そして、ひときわ豪華だったのが、この豊明台です。
飛騨の匠の大工、彫師、金具師、塗師などの技術を集結させた装飾屋台です。
欄干や車など細部まで精密な装飾がほどこされていて、また見事でした。
屋台の高さはおよそ7~8mあり、三段構造になっています。
絢爛豪華で大きな祭屋台は本当に圧巻!
実際に曳かれている姿を、いつか見てみたいものです。
飛騨は、大和朝廷の時代、納税のかわりに「匠」を都へ送り出し、奈良の都や宮殿、お寺の建設に従事していたのだとか。なるほど、木工、塗り、彫刻、金具、染め、織りなどさまざまな技術が醸成される地になっていたことに納得です。
日光東照宮の十分の一スケールの超精密模型が展示された「桜山日光館」
高山祭屋台会館の見学にセットになっているのが、この桜山日光館です。
こちらでは、日光東照宮の十分の一スケールの超精密模型が展示されています。
大正時代、当代の左甚五郎とも言われた長谷川十郎をはじめ、三十三人の匠によって製作され、戦後アメリカを渡って長い間アメリカ全土を巡回公開されていたのだそうです。
日光東照宮の全ての建物が、精密な模型で再現されています。こちらは陽明門。
欄干の彫刻、天井絵に加え、柱もしっかり逆さ柱が再現されています。
私が東照宮で好きな彫刻なのですが、上神庫の「想像の象」もいました!
徳川家康公のお墓もしっかり再現されていました。
こちらも細部まで彩色され、宝塔のメタリック感も伝わってきます。
なぜ高山に日光東照宮の模型?と思いますが、日光東照宮で有名な「眠り猫」。
これを彫った左甚五郎が、飛騨高山の出身と伝えられているのだそう。
また、高山城主の金森氏や郡代や代官も、徳川氏と縁があることからこの地に保管されることになったのだそうです。
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- 見学時間: 約1時間(屋台会館・桜山日光館一巡して)
- 入館料: 1000円
高山駅からは徒歩20分ほど。屋台会館の駐車場は1時間300円です。
屋台会館、桜山日光館ともに櫻山八幡宮の境内にあります。
通年で、豪華絢爛な高山祭の祭屋台を見学することができて、高山祭の雰囲気が垣間見れる施設です。音声ガイドも無料で貸してくれます。
入館料が1000円とややお高めで、小学生でも500円としっかりかかるのが悩みどころですが、展示内容はよいので、高山散策の際、オススメです!
▼ 櫻山八幡宮の参拝と一緒にどうぞ
高山祭屋台会館
★★★★☆