白川郷を散策した後、富山県側の五箇山も訪れてみることにしました。
五箇山にも、菅沼と相倉という二つの合掌造りの集落があり、こちらも白川郷とあわせて世界遺産に登録されています。
ただ、いずれも白川郷にくらべて規模は小さくて、生活感があり、どちらかというと集落に「お邪魔する」ような印象です。
距離は、五箇山インターから、菅沼集落が約2km3分程で行けるのに対し、相倉集落は約11kmで20分ほどかかります。
今回は、白川郷で満足した上、午後は高山を散策したかったこともあり、高速から近い、菅沼集落だけ訪れることにしました。
集落展望広場の駐車場に車をとめ、エレベーターで集落へおりる。
菅沼集落は庄川沿いにある、6世帯30名ほどが暮らす小さな集落です。
国道156号線沿いにメイン駐車場があり、「合掌の里」と集落にわかれています。
菅沼集落展望広場というところに車にとめました。
展望広場からの景色です。
高台ですが、木が生い茂り、残念ながら集落の一部を垣間見る程度しかできず。
駐車場の一角にエレベーターがあり、これで崖下の集落へ降りていきます。
降りるとトンネル内で二手に分かれます。
左が合掌の里、右がメインの菅沼集落になります。
合掌造りのコテージ群「合掌の里」と川の対岸へ渡る「籠の渡し」
まずは、左の合掌の里方面へ行ってみることにしました。
途中、通路脇にひっそりと、張られたロープに籠のようなものが吊ってあります。
これは「五箇山の籠の渡し」といって、このような籠のロープウェイで、かつて川の対岸への往来に利用されていたものだとか。対岸は、加賀藩の罪人をながす流刑地だったそうです。
やがて、いくつもの合掌造りの建物があらわれました。合掌の里です。
ただ、人の気配が全くない・・・。
調べてみたら、これらの合掌造りをコテージとして貸しているエリアのようで、1泊5名で33000円で宿泊できるのだそうです。1棟あたり10~15人程度泊まれるそうなので、林間学校や合宿など団体向けですね。
建物から離れたところに、バーベキューテラスなど火を扱える場所もありました。
▼ 「合掌の里」エリアの宿泊情報など詳しくはこちら
ただ、散策しても、特に何もありません・・・。
真近で合掌造りの建物をながめて、記念写真をとったらサッサと撤収ですね。
トンネル反対、メインの菅沼集落へ行きたいと思います。
合掌造りと田園風景がマッチした小さな菅沼集落
トンネルの来た道を戻って、菅沼集落へやってきました。
菅沼集落は、先ほど訪れた観光地感のある賑やかな白川郷とは違って、観光客もまばらでのんびりとした雰囲気。
合掌造りの家屋と田んぼ、そして遠くに山なみと、里山の心象風景を描いたかのような景色が目の前に広がります。
現在、この集落には9戸の合掌造りの家屋があり、30名ほどの方が暮らしているそうです。とても生活感が伝わってくるのも特徴で、集落に「お邪魔」している感じです。
手前の草は、合掌造りの屋根に使われる茅(かや)を育てる場所、茅場です。
古くは各戸でこのような茅場を所有していたのだそうです。
こちらは五箇山民俗館(大人300円)。
昔からの暮らしを伝える資料館で、生活用具や資料などが展示され、合掌造りの内部をあわせて見学することができます。
合掌造りの建物が目を引く神明社。
食事をするのなら、こちらの吾郎平(ごろべえ)がオススメです。
五箇山には、五箇山豆腐という縄で縛ってもくずれない硬い豆腐があるのですが、これを定食や一品料理で楽しむことができます。
そのほか、岩魚など郷土料理の定食や一品料理も楽しめるので、お腹にあわせて食事することができます。
- 散策時間: 30分程度
- 見学料: 無料
駐車場は500円です。
合掌造りの家屋と田んぼの広がる、のどかな里山風景を味わえる場所です。
集落自体は小さいので、30分もあれば十分一周できます。トンネル反対の合掌の里は、途中に「籠の渡し」があるだけで特別何もないので、時間がなければ行かなくて良さそう。
観光客も少なく混雑しにくい場所なので、散策がてら「吾郎平」などで郷土料理の昼食をとるスケジューリングがオススメ。
車の場合、東海北陸自動車道の五箇山ICから3分程度でアクセスできるので、白川郷とあわせて、五箇山の雰囲気をのぞくのにもオススメ。
白川郷からは、高速経由で30分弱で来ることができます。
今回、五箇山はこちらの菅沼集落だけ訪れましたが、時間があれば相倉集落もオススメです。相倉集落は、菅沼集落よりも大きく、段々畑があったり、集落全体の展望も見ごたえがあります。
菅沼合掌造り集落
★★★★☆